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坂井芋ってどんな芋?長野県飯山市の伝統野菜を紹介します!

2020 6/28
坂井芋ってどんな芋?長野県飯山市の伝統野菜を紹介します!

長野県飯山市の伝統野菜「坂井芋」(さかいいも)を紹介します!!
飯山市の伝統野菜「坂井芋」はサトイモ科サトイモ属。そう「里芋」のことなのです。
ねばりが強くて風味が豊かで味が濃厚な坂井芋。
飯山市の伝統野菜である坂井芋の由来や育て方を紹介します!

目次

里芋の基本情報!里芋の種類を紹介します。

飯山市の伝統野菜である坂井芋の説明の前に、里芋の基本情報と里芋の種類をざっくりとですが紹介します。
里芋って身近な野菜・穀物ですが種類が意外と多く、味わいもかなり違うんですよ。

もともと里芋の故郷は、インド東部からインドシナ半島になります。
タロイモという名前に聞き覚えはないでしょうか?現地では里芋をタロイモと呼んでいるんですよ。
里芋の歴史は古く、なんと縄文時代から栽培・食されていたことが分かっているんです。
まだジャガイモやサツマイモがメジャーではなかった時代、里芋は大切な主食だったのです。

日本での主な産地は千葉県と埼玉県、続いて新潟県や栃木県。
総合的に見ると関東近郊での生産量がとても多い野菜です。
比較的温暖な気候を好む野菜ですので、豪雪地帯である飯山市で栽培されている坂井芋は特殊ともいえる里芋なんです!

代表的な里芋の種類

土垂(どたれ)
最もオーソドックスでポピュラーな里芋です。ザッツ里芋と言ったら土垂といっても過言ではありません。主な産地は関東地方になります。
少々小ぶりな姿をしています。
特徴ですが、里芋特有のぬめりが強く、ねっちり・もっちりとした肉質で、煮崩れしずらいため煮物に向いている種類になります。
通年で市場で見ることが出来ます。

石川早生(いしかわわせ)
土垂が関東で栽培されているのに対し、石川早生は大阪で栽培されています。
里芋は通年で回っていますが、初冬~が旬で最も盛んに収穫されています。が、この石川早生は8月から9月頃に収穫される里芋です。
サイズは土垂よりも少し小さめで丸い形をしています。
粘りは土垂よりは少ないですが、適度あり淡白な味わいでどんな料理にも合わせやすい里芋です。

八つ頭
子芋が合わさっていて、8つの頭に見えるため「八つ頭」という名前が付いたそうです。
頭数が多いということで子孫繫栄の意味合いを持ち、縁起がいいとされ、おせち料理のにしめなどでよく使われています。
里芋ですが、粘り気は少なく、ホクホクとした味わいで甘みも感じられます。

セレベス
セレベスは別名「大吉」や「赤芽大吉」とも呼ばれています。
インドネシアのセレベスから伝わってきました。
最近、出回あってきた種類になります。
土垂よりは粘り気が少ないですが、中身はしっかりしていてねっとりというより、ホクホクした食感です。素揚げなどで食べると格別です!

里芋の皮を剥くと手がかゆくなりませんか?!
私はめっちゃかゆくなるのです。
なんで里芋を扱うと手がかゆくなるかというと、シュウ酸と言う成分が原因なんです!シュウ酸が棘のような形の結晶になっているため、その結晶が皮膚に刺さって皮膚を刺激するためかゆくなってしまうそうなんです。
手がかゆくなるという方は、必ず手袋などをして里芋料理をしましょう!

飯山市の伝統野菜である坂井芋の名前の由来

「坂井芋」は、飯山市の坂井地区で栽培されている里芋です。
昔から飯山市坂井地区で栽培されている里芋は一味違う!味がいい!!と評判で、わざわざ遠方から「坂井に芋を買いに行く」とよく会話になっていたそうです。
略すことが好きな(?諸説あり)飯山市の人はいつごろからか「坂井に芋」→「坂井芋」と呼ぶようになり今の「坂井芋」が定着したのです。
なんと名付け親は「坂井の里芋を愛した地元の飯山市の人々」なんです。
飯山市の地元の方はもちろん、たくさんの人々から愛されたからこそつけられた名前なんてとても素敵な話ですね。

カノナ カノナ

私は「坂井」さんが守り・栽培をしていたからだと思っていました。
実は飯山市の坂井芋の葉っぱはかなり大きく、子供ならすっぽりと隠れてしまいそうなほどなんです。大きな葉っぱが風になびく様子が特徴的で、そんな様子から地元の方は「葉芋」という
方もいるそうなんですよ^^

飯山市の坂井芋ってどんな芋?坂井芋ってこんな里芋です。

飯山市の伝統野菜である坂井芋は通常の里芋より色白が特徴です。
見た目以外でも、今まで食べていた里芋と違います。
食感は柔らかく、粘りが強くなっています。
もっちりとした食感に深い風味に味の濃さはクセになる美味しさです。

カノナ カノナ

先ほども書きましたが、坂芋の葉っぱはとにかく大きいのです。
それを支えている茎ももちろん太くて長くてたくましいです。
物語に出てくるような葉っぱを傘に…がリアルでできる坂井芋なんですよ^^

飯山市の伝統野菜「坂井芋」の歴史

飯山市の伝統野菜の坂井芋は江戸時代から栽培されていたという記述が残っています。
坂井芋を栽培している飯山市の坂井地区は古くから水害が絶えない場所でした。
そこで、水に強く安定して作れる作物はないかと当時のお役人さんが伊勢様へ参拝した折に坂井芋の元となる芋を見つけ、飯山市の坂井地区で栽培を始めたことが始まりと言われています。
水害が多くお米はもちろん、ほかの作物が中々育たなかった飯山市の坂井地区で安定して収穫が出来る作物として重宝されました。
その後、飯山市の坂井地区だけではなく木島地区まで広がっていき、飯山市全体まで栽培が広まったそうです。

カノナ カノナ

当時の大切な主食となった芋が坂井芋。
美味しいだけではなく飯山市の坂井地区の人々を助けた救世主でもあるんですね。

飯山市の伝統野菜の坂井芋はどうやって栽培されているの?

飯山市の伝統野菜である坂井芋は伝統野菜の中では比較的栽培しやすい野菜なんです。
坂井芋は放っておいてもグングン育ってくれるとても優秀な作物なんです!
飯山市では稲刈り作業も終わるころに芋がちょうど大きくなっているので、稲刈り作業が終わってから芋ほり作業が出来るという、とても農家さん想いな作物なのです。
ただし、坂井芋は収穫後にとても手間がかかります!
掘り起こした後、芋についた重い泥を落としてきちんと乾燥させることが重労働なんです。
また、湿気も乾燥も弱いデリケートな芋なので収穫後は保冷庫などにきちんと保管しないといけないのです。
そして、連作障害があるため、一度栽培した畑では4年は栽培は出来ないということもあり、大量生産が出来ないのです。
また、かなり葉が大きく育ちますので家庭菜園を試みる場合は相当な広さが必要になりますので、チャレンジする場合は広さの確保が必至です。

カノナ カノナ

飯山市の生産者さんにお聞きしたところ、生産者さんは、連作障害にならないように、とうもろこしを作ったりと畑を遊ばせることなく様々な工夫をして畑を育てているのです。
頭が下がるばかりですね。

坂井芋の美味しい食べ方を紹介!

坂井芋は「里芋」ですので、にっころがしけんちん汁、そして「塩ゆで」などの信州の郷土料理におススメです。
煮っころがしにするときにイカと一緒に煮るとイカのエキスが坂井芋にしみこみさらに味わい深くなるんですよ。
また、坂井芋は地中から上に伸びようとして、反り返るような形をしているため「海老芋」とも呼ばれることもあり、縁起がいいとされ、飯山市の婚礼や祭りに欠かせない存在で、坂井芋を煮ころがしで切らずに丸のまま提供されていました。
※「切る」ことは縁起が悪いということで丸のままで煮ています。

カノナ カノナ

私のおススメは坂井芋コロッケ!
ねっとりとした味わいと香ばしい衣が絶妙なんです!
チーズやトウモロコシを入れても美味ですよ^^

伝統野菜を育んだ産地・飯山市の紹介

日本でもかなり雪が多いとされている北信州飯山市
上杉謙信が築城した飯山城(現在は跡地のみ)を中心に城下町として栄えました。
現在も22の自社が立ち並ぶ寺の町で、飯山市には「寺の町・花の町」とキャッチフレーズがついています。
四季折々の花が並び、5月に開催される「菜の花まつり」は日本全国から観光客が訪れ、飯山市が一年で一番賑わう時期になります。
かの有名な島崎藤村は、この寺の多い雪国の町飯山市を“雪国の小京都”と呼んでいました。
また唱歌「ふるさと」で「兎追いしかの山」と詠われた斑尾山を望む飯山市はとても自然豊かで、そして人情も豊かな街なのです。

そして、2019年の夏にはなんと雪国では珍しく甲子園に出場を果たした公立高校があるのです。
飯山市は雪が多いので外での練習も困難だったかと思いますが、悲願の初出場を遂げてたのです。

飯山市の豆知識

冬になると飯山市にバナナボートが並びます。
バナナボートはスポンジ生地に生クリームやカスタードクリームなどをぬり、バナナをそのスポンジ生地でくるんだスイーツです。
その昔、まだ洋菓子屋さんが飯山市になかったころに和菓子屋さんが作り出したらしく、冷蔵設備が整っていない時代だったため冬季限定での販売をしたそうです。
それが現在も定番化し、現在は洋菓子屋・和菓子屋と様々なお店で冬のみバナナボートが出回るようになります。
冬は雪が多く中々飯山市に足を運ぶことは難しいとは思いますが、冬ならではの味比べをしてみてはいかがでしょうか!?

カノナ カノナ

北陸新幹線が開通したことで、東京・北陸がとても近くなった飯山市。
でも、豊かな自然と人情は変わらずですよ!
坂井芋のお話をしてくださった生産者さんもとても味わい豊かで優しい方でした^^

坂井芋ってどんな芋?長野県飯山市の伝統野菜を紹介します!~まとめ~

困難な栽培環境の中で先人の方々の努力によって育まれた飯山市の伝統野菜の坂井芋。
現在坂井芋は飯山市木島里芋研究会の方々が守り受け継いで後世に伝えています。
連作が出来ないこともあり、大量生産が出来ないため中々市場に出回ることがありませんが、初冬の飯山市の直売所には坂井芋が並びますので是非味わってくださいませ♪

カノナ カノナ

湿気にも乾燥にも弱いですが、土をしっかりとって冷暗庫に保管すれば長持ちしますよ~。
これが里芋!?と食べて驚いてほしいです^^

この記事を書いた人

東京生まれの東京育ち。
現在は信州・長野県民。
仕事をしながら信州長野の野菜や果物の魅力を発信中。
自畑では伝統野菜作りに四苦八苦しています。

◆取得資格◆
野菜ソムリエ
おやつアドバイザー
食育マイスター
食品衛生管理者
パンアドバイザー
ブレッド講師ライセンス
ケーキ講師ライセンス

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